2021年10月27日水曜日に、視覚障害者ボウリングをオンラインで観戦する実験を行いました。
コロナ禍の影響により対面でのスポーツ観戦が難しくなったため、昨年よりZoomの画面共有などを利用したオンラインでの観戦実験を進めてまいりました。しかしそれでは観戦者同士の会話が成立せず、いまひとつ楽しめないという課題がありました。そこで今回は2名ずつのペアを作り、自由に会話をしながらYoutubeライブで配信されるボウリングを観戦する、というスタイルで実施しました。これは、一般的に視覚障害者は見える知人や友人と、そして聴覚障害者はお互いコミュニケーションできる相手と一緒にスポーツ観戦に訪れることが多いと思われるため、その様子を模擬した実験とも言えます。
実験中、聴覚障害者のペアは手話でコミュニケーションをとりながら、全盲の参加者は弱視のペアに様子を聞きながら観戦するなど、それぞれに視覚障害者ボウリングの視聴を楽しむ様子が伺えました。WebアプリのISeee TimeLine(ISeeeTL)を用いたセッションでは、一緒に観戦しているペアだけでは分からない情報を取得している様子なども観察できました。
また、実験後に行われた参加者からのフィードバックセッションでは、スクリーンリーダーを用いる際に便利になるISeeeTLの実装方法などが提案され、有益な情報を得ることができました。